本庄城址

本庄市の名所のひとつとしてあげられるのがこの本庄城址です。かつて本庄市内にあった本庄城の跡で、本庄宮内少輔実忠によって築城されたとものだといわれています。その外観は、城と呼ぶには独特で、石垣もなく天守もありませんでした。その後二度の落城の憂き目にあい、廃城となります。そしてこの場所が本庄城址となり、昭和33年には本庄市指定の文化財になっています。また本庄城址の一角には神社があり、城山稲荷神社として大切にされています。この神社には高さ30メートルを超すケヤキがあり、樹齢は400年以上とも伝えられています。それだけに、埼玉県の天然記念物に指定されました。このケヤキはこの国で起きたたくさんの戦乱を見つめ、また人々の動きを見守ってきました。その年月が荘厳な雰囲気となり、見る人を圧倒します。城山稲荷神社の御神木として、今後も大切にされていくでしょう。

 

またこの城山稲荷神社は、「本庄新八景」のひとつでもあり、石碑も立っています。この本庄新八景は、市民の投票によって選ばれ、環境資源の保全を目的として制定されたものです。新八景各所には記念の石碑が置かれ、気候がよくなると新八景めぐりをして、それぞれの石碑を写真におさめていく人たちの姿も見られます。

 

歴史を感じる鳥居や御神木の大ケヤキに囲まれれば、時間を忘れ、歴史情緒に浸ることができます。長くそこにあり続けるその姿に、人は感動すら覚え、ひたすら過去に思いを馳せることでしょう。