ご当地グルメ
埼玉県には全国的にも知られているご当地グルメがたくさんあります。美味しいものを食べることにとても興味のあるひとでしたら、埼玉県内のご当地グルメを食べ歩くツアーを計画するのも面白いかもしれません。
埼玉を代表する銘菓として有名なのが五家宝です。きな粉を練りこんだ舌触りの良い生地を、砕いたお餅を炒ったものでコーティングしたお菓子で、昔からの伝統的な製法で作られています。熊谷市の紅葉屋本店や加須市の武蔵屋本店を中心に、駅やデパートなどでも広く販売されています。
西浦和のトーフラーメン幸楊などの有名店が提供しているご当地グルメが、豆腐ラーメンです。もともとは岩槻公園にある食堂で出された賄い料理がはじまりと言われていて、現在では埼玉県のB級ご当地グルメとして人気のメニューになっています。鶏がらベースのあっさりしたスープに豆腐とひき肉あんを乗せたもので、新食感のラーメンとしてラーメンファンからも注目されています。
奈良の大和芋を丁寧にすりおろして十勝あずきのこしあんと合わせた埼玉銘菓が、行田市で誕生した十万石まんじゅうです。同市にある十万石行田本店や、大宮市の十万石そごう大宮店などで販売されている、歴史のある銘菓のひとつで、画家の棟方志功もお気に入りだったという逸話もあります。
埼玉県には他にもたくさんのご当地グルメがあり、各自治体を中心に新しいご当地グルメを誕生させるべく、日々新たな試みが行われています。
ブランドの花
埼玉県では花木の栽培も盛んに行われています。南西部、東京都との境にある狭山丘陵には5月から6月にかけて期間限定でオープンするゆり園があり、広大な敷地にたくさんの種類のゆりが咲き誇る時期には、県内外からたくさんの観光客が訪れます。
花木栽培においては、産出量が全国1、2位というものが少なくありません。鴻巣市ではパンジーやプリムラの栽培が行われており、いずれも平成23年の産出量は全国1位です。特にパンジーは品種改良が定期的に実施されているので、さまざまな色合いや模様を持つユニークな品種も生産されています。
深谷市では年間を通してゆりが栽培されています。産出量は全国2位ですが、在来の品種に加えて海外の珍しい品種を組み合わせるなど、時代とともに最新のゆりを生み出すべく、生産者たちが努力を続けています。
クリスマスの定番となっているポインセチアにおいても、埼玉県は産出量が全国2位です。本庄市や上里町が主な生産地で、10月中旬からクリスマスにかけて出荷されます。赤と緑のコントラストの鮮やかな発色の優れた品種を産出することで知られていて、埼玉ブランドのポインセチアは花き市場で高い評価を得ています。
同じく深谷市ではチューリップについても全国2位の産出量となっています。チューリップ業界では花の咲き方によって細かくジャンルが分かれていて、深谷市ではフリンジ咲きやユリ咲き、八重咲きなどさまざまな種類のものが栽培されています。
秩父夜祭
埼玉県を代表するお祭りのひとつは、毎年12月の1日?6日に行われる秩父夜祭です。埼玉県の西端部にある秩父市で開催され、江戸時代から行われていたという記録があります。正式には秩父神社の例大祭で、期間中には全国からたくさんの観光客が訪れます。
秩父夜祭の特徴は大きな屋台が町中を曳き回されることにあり、これにちなんで京都の祇園祭、飛騨高山祭とともに日本三大曳山祭とされています。このお祭りでは4基の屋台、2基の笠鉾という6基の山車が曳き回されますが、これらは国の重要有形民族文化財に指定されています。また、屋台の両袖に特設舞台が設置され、秩父歌舞伎やひき踊り、秩父神社の神楽など多彩な催しが開催され、これらはすべて国指定の重要無形民族文化財となっています。
お祭りのクライマックスは12月3日に行われる大祭です。ここでは6基の山車が集まり、午後7時から10時にかけて曳き回される勇壮な姿を見ることができます。同時にスターマインを中心とした花火が打ち上げられるなど、冬の凍てつく秩父の山並みに美しく照らされた山車と花火の大輪が彩りを添える光景は、見る者の心に深く刻み付けられます。
夜遅くまで盛り上がるお祭りですので、この時期の秩父エリアのホテルや旅館は予約でいっぱいになり、高速バスを利用したツアー客も数多く押し寄せます。マイカー規制が行われるなど、年に1度の盛大なお祭りで秩父の夜は華やかさと賑やかさに包まれます。